なにーっ!宮崎駿監督の映画がまた観れる!?
2017年6月に、あの宮崎駿監督の最新短編映画、「毛虫のボロ」が公開になる予定です。
毛虫のボロは1994年ころに「虫の視界とはどんな視界なのだろう、どんな世界観なのだろう」
というコンセプト元、原作・脚本・監督で企画した作品でした。
このときは短編映画ではなく、長編映画での企画でしたが、毛虫のボロは途中で制作を断念し、
もののけ姫の制作に取り掛かったのです。
一度はお蔵入りになってしまった毛虫のボロですが、20年以上の時を経て、短編映画として復活します。
しかも、宮崎駿監督のジブリアニメと言えば、手書きであることが有名ですが
今回はCGを使用しての作品なのです。
過去にも崖の上のポニョの一部でCGは使用されていますが、それ以降はなかったとのこと。
若いCG製作者に魅せられて、監督自らがタッチペンを手にしたのだとか。
現在74歳の宮崎駿監督。新しいことに挑戦される姿勢からも、この映画への強い思いがうかがえますね。
目次
宮崎駿監督が20年以上も企画構想を温めていた「毛虫のボロ」。
そんなにも思い入れが強いのに、なぜ当時もののけ姫が制作されたのでしょうか?
その理由の答えには監督の相棒である鈴木敏夫プロデューサーの考えが採用されたからにあります。
その理由は、「TECHWIN」という雑誌で語られています。
宮崎駿監督は「毛虫のボロ」の方をやりたがっていました。
しかし、ぼくは「もののけ姫」を推しました。
その理由は、宮崎駿監督が体力勝負でアクションものを作るとしたら、
おそらくこの時期が最後なんじゃないかと。
それから、これだけの予算を使えるチャンスは二度とないかも知れないと。
もう一つ、ジブリのスタッフも研修制度を始めて以来、かなり中堅を担えるべく育って来ている。
ここで「ボロ」を作っちゃったら、もう二度と「もののけ姫」は作れないよと、
脅しをかけました。加えて「もののけ姫」のテーマが、おそらくこの時代にマッチするんじゃないかなと。 (雑誌TECHWIN引用)
また、鈴木敏夫プロデューサーは、人間が主人公ではない長編映画はヒットしないという考えだったそうです。
確かに、毛虫の主人公が、もののけ姫に興行収入で勝てるのかと言ったらうーんと首をひねってしまいますものね。
あの社会現象にもなったポニョでさえ(ほとんど人間の形はしていますが。笑)もののけ姫より興行収入は下なのです。(興行収入ランキング4位)
結果として、もののけ姫は、ジブリ映画の興行収入で第3位という大ヒットを収め
鈴木敏夫プロデューサーの読みは当たったと言えますが、宮崎駿監督は毛虫のボロの制作を諦めることなく
温め続けてきた、というわけですね。
気になるストーリーですが、漏れないように細心の注意を図っているようです。
しかし、NHKスペシャルで公開された内容では
・毛虫のボロは生まれたばかりの、1ミリしかない毛虫
であることが公開されています。
また三鷹の森美術館にある「毛虫のボロ」のコーナーでは
・朝のつぶも見える!
・空気のゼリーおいしいのだ
・葉っぱの細胞が見える!
といった言葉があり、1ミリの小さな小さな毛虫のボロだから見える世界を表現しています。
人間の思いもよらないような、素敵な世界が広がっているというボロ目線のストーリーを
宮崎駿監督ならではの世界観で12分の短編映画で魅せてくれるようです。
さて、ジブリファンであれば今すぐにでも映画館で観たい!と思ってしまうほどですが
残念ながら長編映画ではないので全国ロードショーではないのです。
どこで公開されるかというと、「三鷹の森美術館」です。
ジブリ美術館の映像展示室「土星座」で上映される予定で、
実は今までにも宮崎監督の『めいとこねこバス』『パン種とタマゴ姫』など9本の短編映画が月替わりで上映されていて、
「毛虫のボロ」で10作目になります。
三鷹の森美術館公式サイト
三鷹の森ジブリ美術館の入場は日時指定の予約制です。
チケットは毎月10日より、翌1か月分を全国のローソンで販売(インターネット、電話、店頭Loppiにて予約)しています。
三鷹の森美術館も予約制なので公開されたらかなりの争奪戦になりそうですね。
公開時期が遅れなければあと1年後公開の「毛虫のボロ」今から楽しみで仕方がありません。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。
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